4/1 映画の日 川崎のチネチッタでブロークンバックマウンテインを見た
ワイオミング州のブロークンバックマウンテンを舞台に
この映画はつづられている
川があり、山があり
自然の営みの厳しさも感じられる土地だが
その分とても風光明媚なところが映像からも伝わる
主人公のジャックとイニス
農場の季節労働者の羊飼いとして二人は雇われる
彼らはまさにカウボーイなのであろう
最初はお互い口も交わさず
冷たい関係の二人
だがあることをきっかけに急速に近づく関係となる
男と男の愛の物語という話を聞いていたのだが
想像するほどのどろどろしさは全くない
彼らは最初の出会い後
イオスは婚約者と結婚
ジャックもロデオで通じたテキサス娘と結婚
普通の男として子供をもうけ
不満はありながらも 生活を楽しんでいるように思えた
ジャックがイニスに手紙を出す
彼らは再会を果たすことに成る
ジャックがイニスの家に会いに行くのだが
お互いの激情を抑えることができず
家の外で熱い抱擁を交わす
ところがイニスの妻がその場面を見てしまう
この妻の気持ちは複雑なことだろう
浮気相手が女性である以上の話を聞いたことがある
彼女とは結局この事実が伏線となりイニスと離婚
ジャックもテキサスで妻の実家の家業を継ぐことになるのだが
父との関係がしっくりいかず思い悩む日々
こんな彼らが結局帰っていくのは
ブロークンバックマウンテインしかなかいのだ
その後度々の逢瀬
お互い湖に裸で飛び込んだり行く姿は
普通の友情で結ばれた男と男でもあるのだ
彼らの語りには、恋人同士が語るねばねばしさが全くない
彼らがつながっているのは
男と女とかの恋人同士とかでなく
一人の人間同志としての絆なのかもしれない
それがたまたま男同士ということなのだろう
この映画にあまり違和感を感じなかったのは
もしかしたら誰にでも潜んでいる部分
そういう部分をこの映画は描いているのかもしれない
彼らのやりきれない想いと
ギターの醸し出す はかないサウンドが
ブロークンバックマウンテンと相乗して
とても心地よい気持ちにさせてくれる作品だ